苦労して出版した本が売れなければ、著者も編集も非常に落ち込むものです。人は何とか精神の安寧を図ろうとするため、売れない原因を自分から遠ざけようとします。もちろん自分に関係のない原因もあるでしょうが、最初から責任逃れするのはいただけません。ましてや時勢のせいにするなど、もってのほかです。

ある程度の防衛機制は必要ですが、編集者として、著者として成長するためには、自分に欠けていたものを探ろうとする姿勢が必要になります。そうした努力を積み重ねることで、将来ヒット作を生み出す日が訪れるかもしれません。よく聞かれる「良い本が売れない時代」という文句は、出版関係者なら口にしないことです。

売れない原因を探るということは、売れる原因を探ることでもあります。つまり他社の作品の中にヒット作があるのなら、その作品を読み込んだり、著者の言動を観察したりすることが求められます。そうすると、著者や編集が相当の努力を払っていることが見えてくるはずです。

売れるための方策は当然「企業秘密」ですから、観察して盗み取る他ありません。全容を解明することは出来なくても、端々から伝わってくるものはあります。少しでも感じ取ることが出来たら、それを今後の編集業、執筆業に活かせばよいのです。

売れている本にもランクがあります。10万部前後であれば、タイトルや表紙のデザイン、有名人の宣伝等が後押ししている可能性があります。しかし20万部前後となると、外見だけを原因と考えることはできません。評判が評判を呼んだからこそ、そこまでのランクに至ったと考えられるのです。

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